HTMLは本来、文書構造を定義するための言語です。
HTML 4.01の仕様では、HTML文書から見栄えを分離させ、
見栄えについてはスタイルシートで指定することが推奨されています。
HTML 4.01には、センター揃えをする<center>、フォントの見栄えを指定する<font>などの装飾目的の要素や、
色・サイズ・ボーダーなどを指定する装飾目的の属性が存在していますが、
こうした見栄えに関する要素や属性は、非推奨(deprecated)とされており、将来的には廃止される方針となっています。
現在のところ、非推奨要素・属性に対する扱いは移行期にあります。
HTML 4.01やXHTML1.0には3種類の文書型宣言(DTD)があり、
HTML文書でどの文書型宣言をするかによって非推奨要素・属性の動作が異なります。
最も厳密な定義が適用されるStrict DTDを宣言すると、非推奨要素・属性を使用できませんが、
より定義のゆるやかなTransitional DTDやFrameset DTDを宣言した場合には、非推奨要素・属性も使用できます。
ただし、HTMLの次世代バージョンとなるHTML5では、
<center>や<font>などの非推奨要素や非推奨属性は廃止される予定となっています。
現時点で使用できる非推奨要素・属性もできるだけ使わず、
ウェブページの見栄えのコントロールにはスタイルシートを使用したほうが良いでしょう。
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