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月が少しずつ地球から遠ざかっているのはご存知ですか？1年に約3センチずつ遠ざかっているのだそうです。そして今から40～50億年後には、地球から見る月の大きさは今の見かけの大きさの半分ぐらいになり、その位置で月は静止してしまうといわれています。
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さて、月が少しずつ地球から遠ざかっているということは、月と地球の距離が今より近い頃があったということです。月は今から約40億年前に誕生したらしいのですが、その頃の月と地球の距離は現在のおよそ半分程度、見た目の大きさは現在の約20倍であったといわれます。
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月との距離が近かったということは、今よりも月の引力の影響が大きかったことを意味します。海の干満の差は現在の4倍以上、海面の高さの差は最大10メートル以上あったということですから相当激しいものであったことが想像できます。
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月の影響による水面の激しい揺れは、地球に奇跡をもたらします。すなわち、激しい潮の干満のなかで様々な物質がお互いに干渉するうちに単純な有機分子が出来、さらに複雑なタンパク質となって、やがて自ら代謝して活動し、自身のコピーをつくる生命が誕生することになるのです。
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昔から月に関する物語には神秘的なものが多いようです。また、月を見ると何となく懐かしい思いがしたり、狂気的なものを感じたり、月には人間の心をざわつかせるものがあるようです。これは生命が月の重力のゆりかごに揺られて誕生したから…などと締めくくるのは、あまりにも｢月並み｣でしょうか。
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