マーチンゲール法は、ギャンブルの世界で広く知られる賭け方の一つです。
特に、オンラインカジノやFX、競馬などで「必勝法」として語られることもありますが、はたして本当に有効なのでしょうか?
本記事では、マーチンゲール法の基本的な仕組みやメリット・デメリットを解説し、実際にルーレットやバカラなどでプレイしている場面もふくめて紹介します。
このセクションではそもそもマーチンゲール法とはなに?という基本から初心者の方にもわかりやすく解説します。
マーチンゲール法は、負けるたびに賭け金を倍にすることで、最終的に1回でも勝てばそれまでの損失を回収+最初の掛け金分配当を得るという賭けの手法です。
この手法は、18世紀フランス(またはイギリス)のギャンブルで考案されたとされ、当時流行していたコイン投げのゲームで使われていました。
勝率が50%のゲームであれば、理論上「いつかは勝てる」という発想から生まれたもので現在では、ルーレット、バカラ、ブラックジャック、FX、競馬など 幅広い分野で応用されています。
マーチンゲール法のルールは非常にシンプルです。
実際のシミュレーション例(100円スタート)は↓の表のようになります。
回数 | 賭け金 | 結果 | 累計損益 |
1回目 | 100円 | 負け | -100円 |
2回目 | 200円 | 負け | -300円 |
3回目 | 400円 | 負け | -700円 |
4回目 | 800円 | 勝ち | +100円 |
このように、1回の勝利で損失をすべて回収し、1回目の掛け金分利益を確保できます。
マーチンゲール法は、以下のような勝率が約50%のゲーム に適用されることが多いです。
例えば、オンラインカジノのルーレットで「赤」に賭け、負けたら倍額で再度「赤」に賭ける方法が典型的な例です。
オンラインパチンコやPlinkoなどのように勝率50%が期待できないゲームは逆に向かないでしょう。
ブックメーカーでスポーツベットする場合も50%の勝率を期待できるものを狙いましょう。
マーチンゲール法は、「勝てば損失を回収できる」 という点で魅力的ですが、同時に「連敗時のリスクが大きい」 という欠点もあります。ここでは、そのメリットとデメリットを整理します。
メリット:わかりやすいルールかつ理論上は負けない
デメリット:資金が持たない可能性とカジノ側からの規制
マーチンゲール法は「確実に勝てる戦略」と思われがちですが、実際には長期的に運用すると破綻する可能性が高いものです。
では、実例を挙げながらみていきましょう
例えば、100円スタートで賭けた場合、下の表のようになんと20連敗すると約1億円まで損失が広がります。
連敗数 | 賭け金 | 累計損失 |
5連敗 | 1,600円 | -3,100円 |
10連敗 | 51,200円 | -102,300円 |
15連敗 | 1,638,400円 | -3,276,700円 |
20連敗 | 52,428,800円 | -104,857,500円 |
確率的には20連敗は100万回に1回程度ですが、長期的にプレイすれば、いずれこの確率を引いてしまうリスクがあるので、某〇子製紙の社長のように何十億と資金がない限りプレイが続けられないでしょう。
もしもあなたが大金持ちだったとしても、実は多くのネットカジノでは、最大ベット額が決まっているため、一定回数負けると賭け続けられなくなる仕組みになっています。
例えば、よくあるのは以下のような設定です。
この場合、10連敗すると次の賭け金(51,200円)がテーブルの上限を超えるため、それ以上賭けることができず、負けが確定します。
マーチンゲール法でプレイしてみたいというあなた。
そんなあなたのために実際に必要な軍資金や儲け/損失のシミュレーションを行ってみましたのでプレイ前にぜひ確認してみてください。
マーチンゲール法でもっとも危険なのは連敗することです。
改めて同じ表を出しますが、100円スタートの場合10連敗で10万以上の損失、20連敗では1億を超えるなど天文学的マイナスになってしまいます。
もし最初の掛け金が2倍であれば損失も2倍で転がってしまうことに注意しましょう。
連敗数 | 賭け金 | 累計損失 |
5連敗 | 1,600円 | -3,100円 |
10連敗 | 51,200円 | -102,300円 |
15連敗 | 1,638,400円 | -3,276,700円 |
20連敗 | 52,428,800円 | -104,857,500円 |
では10回20回といわずもっとプレイしたらどうなるのか。
皆さんが自分の資金を投下して実験するのは危険すぎると思いますので、我々がプログラミングのPythonを使って計算をしてみました。
10連敗すると損失が10万円を超えますのでここで資金ショートするとし、勝率が50%のゲーム(ルーレットの赤・黒)を繰り返しプレイした場合のシミュレーションです。
まず普通に1回プレイした際に連敗してしまう確率です。
連敗数 | 連敗確率(1回の試行) |
1連敗 | 50.00% |
2連敗 | 25.00% |
3連敗 | 12.50% |
4連敗 | 6.25% |
5連敗 | 3.13% |
6連敗 | 1.56% |
7連敗 | 0.78% |
8連敗 | 0.39% |
9連敗 | 0.20% |
10連敗 | 0.10% |
ただしこれは繰り返しプレイすると当然リスクは高まります。
今回我々は1000回プレイした時のシミュレーションを行いその収支と、10万円負け=10連敗で撤退とした時の撤退率を調べました。
試行回数 | 最終収支(平均) | 撤退率 |
100回目 | +3,500円 | 0% |
200回目 | +1,800円 | 5% |
300回目 | -2,400円 | 12% |
500回目 | -15,300円 | 32% |
1000回目 | -43,500円 | 78% |
このようにプレイ回数が増えるほど大きく負けてしまう可能性が高まります。
そしてカジノ側の取り分のハウスエッジがあるため収支としてもマイナスになっていく予測ですので、やはりマーチンゲールは短期向きのかけ方といえるでしょう。
今回我々はプログラミングを使い計算しましたが、「マーチンゲール法 シミュレーター」などのキーワードで検索すると金額や賭ける回数などの条件を変えて手軽にシミュレーションできるツールを見つけることができます。
事前に試してみることで、マーチンゲール法でプレイする際の具体的な金額も計算できるので確認してみるのもいいでしょう。
この後の記事で各種ゲームで実際にマーチンゲール法を使ったプレイ内容を説明しますが、その前に全般的な注意点や勝つためのポイントを説明します。
ちなみにライセンスのあるオンラインカジノは違法でありません(その国の法律において)。
マーチンゲール法では資金を追加投資するケースもあるので多くの決済手段を確保しましょう。
例えば下記のような決済手段があります。
決済方法 | 特徴 |
クレジットカード | オンラインカジノのメイン決済手段 |
エコペイズ(ecoPayz) | オンラインカジノでよく使われる電子決済 |
マッチベター(MuchBetter) | スマホアプリ対応のオンラインカジノで人気の電子ウォレット |
タイガーペイ(TigerPay) | オンラインカジノで銀行振込したいとき対応している多機能ウォレット |
ビットコインカジノ | 仮想通貨での入出金が可能で本人確認不要のことも多い |
銀行振込 | 直接入出金ができるがオンラインカジノによって時間がかかる |
PayPayカジノ | PayPay対応のオンラインカジノも増加中 |
ベガウォレット | 新しいオンラインカジノで採用が増えている電子決済 |
オンラインカジノは入金不要ボーナスやフリースピンを提供していることが多く、これらを利用することで連敗リスクの高いマーチンゲール法のダメージを軽減できます。
ポーカーアプリでリアルマネーを賭ける場合やブックメーカーでeスポーツなどで遊ぶ場合もキャッシュバックを提供しているオンラインカジノなら有利に戦えます。
ルーレットは、マーチンゲール法が最もよく使われるゲームの一つです。
ここでは、ルーレットでのマーチンゲール法の具体的な実践方法とリスク管理について解説します。
ルーレットでマーチンゲール法を使う場合、以下の手順で進めます。
では実際にボンズのデモゲームでプレイしてみましたのでご覧ください。
まずは赤に1ドルかけます。
残念ながら結果は黒でした。
よって次は2倍の2ドルを赤にベットです。
残念ながらまた黒で負けてしまったので3ドル負けです。
前回2ドルベットして負けたので倍賭けで4ドルベットします。
ついに勝ちましたのでここまでの掛け金7ドル(1+2+4)に対して8ドルのリターンで最初の投資金である1ドル分勝利です。
このように、1回でも勝てば、それまでの損失をすべて回収し、初回ベット額分の利益を確保 できます。
ただし実際は「0」があるため厳密にはルーレットの勝率は50%ありません。
ヨーロピアンルーレットで約48.6%、アメリカンルーレットでは約47.4% ですのでプレイする際はヨーロピアンを選びましょう。
バカラもマーチンゲール法と相性が良いゲームの一つです。
プレイヤー(Player)かバンカー(Banker)に賭けるだけのシンプルなルールかつ勝率が約50%のあるためです。
ではバカラでのマーチンゲール法の使い方と注意点を実際のプレイの様子もふくめ解説します。
以下の手順でプレイしていきましょう。
ではボンズでのデモプレイをお見せしましょう。
1ユーロでスタートしましたが負けてしまいました。
よって次は2ユーロに倍増して賭けます。
幸い今回はすぐ勝つことができました。
投資金3ユーロ(1+2)に対して4ユーロのリターンです。
バカラでプレイする際の注意点としてはバンカーに賭けて勝った場合、通常5%の手数料が引かれる点です。
例えば、バンカーに100円賭けて勝った場合、支払われるのは195円(利益95円)になりますのでき本的にはプレイヤーに賭けることになります。
ブラックジャックはプレイヤーの腕が勝率を左右するためあまりマーチンゲール向きではありませんが、短期的な勝率を上げられる可能性があると考えられています。
ブラックジャックでマーチンゲールをする場合も負けたら2倍のルールを踏襲し以下の流れで行います。
では実際の1ドルスタートでプレイしてみましたのでご覧ください。
負けてしまったので次は2ドルでベットしていきます。
2ドルでも負けたので倍額の4ドルで勝負です。
残念、また負けてしまいましたが勝負はこれからということで8ドルにチップを増やします。
なんとまた負けてしまいましたが強気に倍の16ドルにしていきます。
なんとディーラーの手が強く負けてしまいましたが引き下がるわけにはいかないので倍プッシュで32ドルを張ります。
なんとここでもディーラーが一枚上手、しかしあきらめずに今度は64ドルで勝負。
これも負けてしまいました。
しかし勝負は最後に勝てばいいとさらに倍額にしようとしたところでなんとベットリミットにかかってしまいました。
ブラックジャックでは今回のようにベットリミットにかかるリスク以外にもそもそも勝率が5割を切ることがあったり、ダブルダウン(倍賭け)やスプリット(分割)も用いるとさらに必要資金が倍々ゲームで増えていきます。
マーチンゲールを使う場合は短期勝負にしましょう。
シックボー(大小)はルーレットやバカラと比べると認知度は低いですが勝率が5割に近い賭け方があり、マーチンゲール法と組み合わせてプレイする人も少なくありません。
ここでは、シックボーでのマーチンゲール法の使い方や注意点について解説します。
シックボーでもマーチンゲール法のルールは変わらずに負けたら倍額をしていきます。
では実際のプレイ例として1ドルスタートのプレイをおみせします(Bigにかけていきます)。
負けてしまったので2ドルにして同じく大にベット。
負けてしまったので4ドルに増額して賭けます。
外れてしまいましたが気にせずに倍の8ドルをベット。
連敗が続き心がヒリヒリしてきましたがここで引かずに倍の16ドルで勝負。
負けましたがなんのここからが本当の闘いと32ドルで倍プッシュ。
やりました、今までの価値をすべて取り返してのプラスです。
シックボーでマーチンゲール法をするときの注意点は3つのサイコロがすべて同じ数字になるトリプル(例:1・1・1)が出ると、「Big / Small」に賭けていても負けになります。
ですので、実際の勝率は50%より低い点に注意が必要です。
マーチンゲール法は有名なベッティング戦略ですが、他にもさまざまな賭け方が存在します。
ここでは、モンテカルロ法、パーレー法、3倍マーチンゲール法などと比較し、それぞれの特徴を解説します。
モンテカルロ法は、連敗時の賭け金増加を緩やかにし、資金管理をしやすくする戦略で具体的には下記のようにプレイします。
パーレー法は、勝ったときに賭け金を倍増するいわば逆マーチンゲール戦略です。
ダランベール法は負けたときに掛け金を増やし、勝った時に掛け金を減らす方法でマーチンゲール法より資金の上下がゆるやかです。
例えば100円でスタートすると以下のようになります。
ココモ法法は連敗時にベット額を前回と前々回のベット金を合計して賭ける方法で、マーチンゲール法より掛け金の増加幅が少なく勝てば一気に利益を確保できます。
例えば以下のようになります。
3倍マーチンゲール法は、負けた際に賭け金を2倍ではなく3倍に増やす戦略です。
アグレッシブなプレイが可能ですが通常のマーチンゲールと比べ当然必要資金が増えてきます。
連敗数 | 通常マーチンゲール | 3倍マーチンゲール |
1連敗 | 100円 | 100円 |
2連敗 | 200円 | 300円 |
3連敗 | 400円 | 900円 |
4連敗 | 800円 | 2,700円 |
5連敗 | 1,600円 | 8,100円 |
他にもいくつかの改良版マーチンゲール法といわれるものがあり、
これらの改良版は、マーチンゲール特有の急激な賭け金増加を抑え、リスクを軽減することを目的としています。
それぞれの戦略を、リスクや資金管理のしやすさなどの観点で比較/まとめしましたのでご自身のスタイルに合う方法を選びましょう。
戦略 | リスク | 必要資金 | 短期向き / 長期向き |
マーチンゲール法 | 高い | 多い | 短期向き |
3倍マーチンゲール法 | 非常に高い | 非常に多い | 短期向き |
改良マーチンゲール法 | 中程度 | 普通 | 短期向き |
パーレー法 | 低い | 少なめ | 短期向き / 長期向き |
モンテカルロ法 | 低め | 少なめ | 長期向き |
マーチンゲール法はカジノだけでなく、FXや競馬などの投資分野でも応用されています。
ここでは、FXや競馬での活用例と、運用時の注意点について解説します。
FXでは、マーチンゲール法をナンピン戦略として応用できます。
競馬では、単勝や複勝でオッズが2倍前後ある場合に応用可能です。
マーチンゲール法は連敗時のリスクが高い方法ですので、とにかく手元資金の用意を含めた適切な資金管理が成功の鍵となります。
例えば
などのように事前にかけ方をコントロールできるようにしましょう。
また、FX取引でレバレッジをかけながらモンテカルロをしているとロスカットで強制退場させられることもありますので、必ず手元の資金と賭けられる上限を把握しておきましょう。
マーチンゲール法は18世紀のフランスまたはイギリスで誕生したといわれ、「負けたら倍額賭ける」というシンプルなルールから多くのギャンブラーに愛されてきました。
はじめはコイン投げなどのシンプルなゲームで使われ、カジノの発展とともにルーレットやバカラなどのゲームでも活用されるようになりました。
今では普段カジノをプレイしない人でも名前は知っているほどポピュラーな賭け方となったといえるでしょう。
ただ多くのオンラインカジノでは、人々があつくなりやすいマーチンゲール法が機能しにくいように、最大ベット額を制限しています。
ギャンブルはあくまでたしなむ程度、過度に熱中しないようにしましょう。
マーチンゲール法は、「必ず勝てる戦略」とも言われますが、本記事で紹介したように長期間プレイするとリスクが上昇する面のある方法です。
適切な資金管理と自分なり運用ルール、プレイするゲームを理解したうえで、一つの戦略・選択肢として取り入れていってください。
ここではマーチンゲール法に関するよくある質問を取り上げて回答します。
連敗が続くと賭け金が急激に増え、資金が尽きるリスクが高い点です。
勝ったときに賭け金を倍にし、負けたら最初の金額に戻す戦略です。
適用するゲームによりますが、おおよそ50%です、
1回の勝利で、それまでの損失を回収し、利益を確保できる点です。
仮に最低ベット100円の場合、10連敗に耐えるには約10万円以上が必要となりますが詳細は記事を参照ください。
負けるたびに掛け金を2倍に増やすことで、1回勝利できれば損失を回収できます。
負けたら賭け金を倍にし続け、損失を取り戻すまでかけ続ける賭けの法則です。