【注意】ilayer要素は、HTML Living Standardの仕様では削除されています。
<ILAYER>はInline Layerの略です。Netscape
Navigatorが4.xに独自に追加した仕様で、src属性で指定した内容をレイヤー表示させるタグです。
よく似たタグに<LAYER>がありますが、
<LAYER>タグはソース中で記述された位置に関係なく、
ウィンドウの左上を基準としてleft属性とtop属性で指定した絶対位置にレイヤー表示します。
これに対して<ILAYER>タグはソース中で記述された位置を基準としてleft属性とtop属性で指定した相対的な位置にレイヤー表示します。
<LAYER>と<ILAYER>はJavaScriptと組み合わせることで動的なホームページを可能にします。
ユーザーのマウスやキーボードの操作等のイベントに応じて、レイヤーの位置・重ね順・色・サイズ・内容・表示/非表示等の属性を変化させられます。
これは、いわゆる「ダイナミックHTML」と呼ばれる技術のひとつですが、タグだけでは得られない新鮮な効果が得られます。
尚、<LAYER>と<ILAYER>はNetscape Navigator独自の仕様でしたが、
Netscape6以降ではサポートされていないので注意してください。
<LAYER>や<ILAYER>に対応していないブラウザで代わりに表示させる内容を指定するには、
<NOLAYER>タグを使用します。
Internet ExplorerやNetscape6は<ILAYER>に対応していませんが、
<IFRAME>を使用することで<ILAYER>と同様の表示にすることができます。
<ilayer bgcolor=”#ff6600″ width=”100″ height=”50″ left=”10″ top=”5″ z-index=”1″></ilayer>
<ilayer bgcolor=”#99cc00″ width=”100″ height=”50″ left=”30″ top=”8″ z-index=”2″></ilayer>
<nolayer>このページではレイヤーを使用しています。</nolayer>
HTML5では、<ILAYER>は廃止される予定です。
同様の機能を実現するには、
<iframe>
に置き換えると良いでしょう。