<em>タグは、強調や強勢を表す際に使用します。
em要素に指定された部分は、意味やアクセントが強められます。
em要素を入れ子にすると、強調のレベルが大きくなります。
入れ子にしたem要素の数によって、その内容の強調レベルが決まります。
em要素は強調や強勢を表しますが、重要性を伝える意味はありません。
そのような目的には、
strong要素
の方が適切です。
また、em要素は、斜体(イタリック体)要素ではありません。
テキストを段落の残りの部分から目立つように斜体(イタリック体)したい場合には、
i要素
の方が適切です。
文のどの部分を強めるかによって、文意やニュアンスが変わります。
em要素の正確な使用方法は、言語によって異なります。
以下のサンプル群は、em要素で強勢・強調する箇所によってニュアンスがどう変化するかを比較しています。
以下のサンプルは、em要素による強勢・強調のない一般的な事実の陳述です。
<p>猫は可愛い動物です。</p>
猫は可愛い動物です。
以下のサンプルは、「猫」を強勢することで、議論されている動物の種類が問題であることが強調されています。
誰かが「犬は可愛い」と主張しているのかもしれません。
<p><em>猫</em>は可愛い動物です。</p>
猫は可愛い動物です。
以下のサンプルは、結論の部分を強勢することで、文全体の真実性が問題になっていることが強調されています。
誰かが「可愛い動物ではない」と言っているのかもしれません。
<p>猫は可愛い動物<em>です</em>。</p>
猫は可愛い動物です。
以下のサンプルは、形容詞を強勢することで、猫の正確な性質が強調されています。
誰かが「猫は凶暴な動物」だと示唆したかもしれません。
<p>猫は<em>可愛い</em>動物です。</p>
猫は可愛い動物です。
以下のサンプルは、「動物」の部分を強勢しています。
誰かが「猫は野菜である」などと主張したために、それを訂正しているのかもしれません。
<p>猫は可愛い<em>動物</em>です。</p>
猫は可愛い動物です。
以下のサンプルは、文全体を強勢することで、話し手が要点を伝えようと懸命になっていることが示されています。
この種の強勢は一般的に句読点にも影響するため、ここでは感嘆符を使用しています。
<p><em>猫は可愛い動物です!</em></p>
猫は可愛い動物です!
以下のサンプルは、em要素を入れ子にして強勢をさらに強めています。
可愛らしさを強調することに怒りが混ざると、このようなマークアップになるかもしれません。
<p><em>猫は<em>可愛い</em>動物です!</em></p>
猫は可愛い動物です!