<title>タグは、文書のタイトルや文書名を表す際に使用します。
現在のHTML標準の仕様では、title要素は必須要素とされていませんが、
ほとんどのHTML文書にはtitle要素が必要です。
title要素を配置する場合には、head要素の子要素としてひとつだけ配置します。
ひとつの文書内に複数のtitle要素があってはなりません。
<!doctype html>
<html lang=ja>
<head>
<title>すぐれた養蜂家になるには</title>
</head>
<body>
...
文書にタイトルを付ける際には、それだけで文書を識別できるタイトル内容を指定します。
例えば、検索結果・ブックマーク・履歴などにおいて、
文書の文脈から切り離されてタイトルだけが利用される場合にも、
それをみてどんな内容の文書なのかが分かるタイトルにします。
一方で、h1-h6要素で指定する見出しは、文書全体の文脈のなかで利用されるものです。
そのため、title要素で指定する文書のタイトルと
h1-h6要素で指定する見出しは、
同じ内容になることもあれば異なる内容となることもあるでしょう。
以下に、title要素が適切に使用されている例を示します。
「ミツバチの交配」というタイトルは、それだけみれば文書を識別できるように配慮されています。
一方で「序章」という見出しだけではどの文書なのか分からないでしょう。
<title>ミツバチの交配</title>
...
<h1>序章</h1>
<p>広く読まれている養蜂ガイド本の<cite>中世の養蜂入門書</cite>は...
もうひとつ、title要素が適切に使用されている例を示します。
「ミツバチのダンス」というタイトルで、文書の主題をきちんと説明しています。
一方で「ダンスの意味」という見出しは、
その言葉がどんな文脈で使用されているかを読者が知っていることを前提としています。
<title>ミツバチのダンス</title>
...
<h1>ダンスの意味</h1>
現在のHTML標準の仕様では、title要素は必須要素とされていません。
文書にタイトルがないことが合理的である場合には、title要素を省略できます。
より高いレベルのプロトコルでタイトル情報が提供されているなら、
あえて文書レベルでタイトルをつける必要がない場合もあるでしょう。
例えば、電子メール作成フォーマットとしてHTMLが使用される際に、
電子メールの件名でタイトル情報が提供される場合にはtitle要素を省略できるかもしれません。