<var>タグは、変数を表す際に使用します。
var要素によって表される変数とは、
例えば、プログラムにおける変数・定数・識別子、関数の引数、数式における変数・定数などです。
普通の文章のなかで変数的に使用される文字列も、var要素としてマークアップできます。
以下のサンプルは、普通の文章のなかにnという文字が変数として登場します。
このような場合にも、var要素としてマークアップできます。
<p>
アイスクリーム工場につながるパイプが<var>n</var>本ある場合、
<em>少なくとも</em><var>n</var>種類の味があると予想されます。
</p>
アイスクリーム工場につながるパイプがn本ある場合、
少なくともn種類の味があると予想されます。
数式をマークアップする場合、単純な式以外ならHTMLよりもMathMLの方が適しています。
ただし、MathMLで表された数式に登場する変数について言及する場合には、var要素を使用してマークアップできます。
以下のサンプルでは、直角三角形の斜辺を求める数式が示されています。
式自体はMathMLでマークアップされていますが、変数a、変数b、変数cはHTMLのvar要素でマークアップしています。
<figure>
<math>
<mi>a</mi>
<mo>=</mo>
<msqrt>
<msup><mi>b</mi><mn>2</mn></msup>
<mi>+</mi>
<msup><mi>c</mi><mn>2</mn></msup>
</msqrt>
</math>
<figcaption>
直角をはさむ2辺
<var>b</var>と<var>c</var>より
斜辺<var>a</var>を求めるピタゴラスの定理です。
</figcaption>
</figure>
以下のサンプルでは、普通の文のなかに方程式が登場します。
そのなかの変数と定数をvar要素でマークアップしています。
<p>
彼女は黒板に向いてチョークを手に取りました。
しばらく考えた後、彼女は
<var>E</var> = <var>m</var> <var>c</var><sup>2</sup>
と書きました。
先生はうれしそうでした。
</p>
彼女は黒板に向いてチョークを手に取りました。
しばらく考えた後、彼女は
E = m c2
と書きました。
先生はうれしそうでした。