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「有料ということ。無料は善か?」

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インターネットのコンテンツは何故無料なのか?

インターネットでは、多くの情報を無料で入手することができます。
掲示板・チャット・アクセスカウンタ等のプログラム、
壁紙・アイコン・イラスト・写真等の素材、音楽・動画・ゲーム・テキスト等のコンテンツetc…。
こんなものまで無料で良いのかという優れたコンテンツやサービスを見かけることも少なくありません。
なぜ、インターネット上ではコンテンツが無料で提供されることが多いのでしょうか?

インターネット上でコンテンツが無償提供される理由は、作者の立場や意図により様々でしょうが、
多くの場合、以下の理由のいずれかに当てはまることが多いのではないかと思います。

  1. 単純に商品としての価値が無い。
    ※有料にするには、お金を払うだけの価値のあるコンテンツやサービスが必要となります。
    言うまでもありませんが、これらを制作することは簡単なことではありません。
  2. 有料・無料の意識が無い
    ※制作者自身が何故無料なのかということをあまり意識せず、無自覚に無料公開している例です。
  3. インターネットのユーザーへの課金をあきらめている
    ※インターネットのユーザーはコンテンツ課金への抵抗が強いです。
    有料にしたいという気持ちはあっても、ユーザーの抵抗を考えるとあきらめざるを得ないというケースです。
  4. 集金方法のわずらわしさから課金をあきらめている
    ※インターネット上での集金は、セキュリティや回収手数料などの問題から、想像以上に面倒な仕組みが必要です。
    また、集金には案外コストが掛かるものです。
  5. 責任の重さがネックになる
    ※コンテンツを有料にすれば、内容の誤りなどが許されにくくなり、場合によってはユーザーへのサポートが必要になります。
    有料化によって課される責任と得られる報酬を比較した結果、割に合わないという結論に至るケースです。
  6. 金銭以外のものにメリットを感じている
    ※例えば知的好奇心の充足、ユーザーとのコミュニケーション、
    また、情報を公開することでさらに情報を集めたり、情報が洗練されていくことを期待するなど、
    金銭以外のものにメリットを感じているケースです。
  7. ビジネスモデルの雛型として
    ※長期的には何らかのカタチでビジネスにしたいと考えている場合など、実験や様子見などで無償公開されることがあります。

無料コンテンツには、自らの意思で課金しないことを良しとしている場合と、
課金したいけれど、様々な理由からそれを諦めている場合とがあります。
想像の域を出ませんが、現状では無料で提供しているけれど、
可能ならば課金してみたいと考えておられる制作者は、少なくないのではないかと思います。

インターネットの発展と無料コンテンツ
今日のインターネットの発展には、「無料で情報が入手できる」ということが大きく貢献しています。
また、有益な情報が無料で多くの人に共有・活用されることは、
短いインターネットの歴史の中でも賞賛されるべき”良い伝統”であると思います。

情報公開・無償提供の素晴らしさの例として、良く挙げられるのはLinux開発の話です。
Linuxは、フィンランドのLinus Torvals氏がカーネルと呼ばれる中核部分だけを開発して、
それをインターネット上で公開し、それに世界中の技術者が無償で機能を付加したり、
改良を加えることで開発・改良されてきました。

「情報は発信するところに集まる」とは、インターネット社会では良く目にする言葉ですが、
このLinux開発の例のように、情報公開・無償提供はユーザーだけではなく、
コンテンツ提供者やインターネット全体にとってもメリットのあることです。

コンテンツ課金を考える際には、情報公開・無償提供がもたらすこうしたメリットについても考えておくべきでしょう。
コンテンツ課金という小さなメリットにこだわることで、
場合によっては、自らの世界を小さくしてしまうことにもなりかねないからです。

能力ある人が制作に集中できるように

一方で、インターネット上でのコンテンツ課金の困難さが、制作者のモチベーション低下を招いていることも事実です。
多くの場合、制作者は自らの費用と時間を犠牲にしてコンテンツを制作しています。
本人の自己満足で制作していたり、それによってメリットを受ける人がいない場合はともかく、
有益なコンテンツを提供する制作者は、その価値に見合った報酬を受け取るのが自然であると思います。

有益なコンテンツを提供する能力のある人が、それによって報酬を得て生活が保証されれば、
コンテンツ提供に、より多くの時間と労力を注ぐことができるようになります。
また、そのようにして得た収入で、新しいサーバーを借りたり、取材をしたり、
必要な機材を揃えたりといった新しいコンテンツのための投資も可能となるでしょう。

それによって、より良いコンテンツが生まれるとすれば、
お金を受け取る制作者だけではなく、そのコンテンツを必要としているユーザーや
インターネット全体にとっても良いことではないかと思います。


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山田 太郎
テック・リード
山田太郎は、ウェブ開発やグラフィックスプログラミングに10年以上の経験を持つテクノロジーの専門家です。特にHTML5 CanvasやJavaScript、インタラクティブメディアに精通しており、動的なユーザーインターフェースや最先端のウェブアプリケーションの開発に携わってきました。複雑な図形描画や画像操作、リアルタイムグラフィックスに関する知識が豊富で、ウェブ技術の限界を追求する開発者たちにとって頼りになる存在です。知識の共有に情熱を持ち、初心者からプロフェッショナルまで幅広く支援するため、技術フォーラムやブログにも積極的に貢献しています。

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